寄居町
山崎屋旅館
埼玉県寄居町寄居938
電話 048-581-0016

山崎屋旅館の前景

山崎屋旅館の夕景

  埼玉県北西部、荒川扇状地の扇頂部に位置する寄居町のほぼ中心部、旧秩父往還に沿って山崎屋旅館は建っている。
寄居は荒川の谷口集落として江戸期以降地方物産の集積地として繁栄した。秩父往還や中山道脇往還が通り、馬継場が設けられ寄居町・寄居宿とも称され、民家が軒を並べ旅人の宿所も多かった。寛永8年(1631)より市がたち絹・穀類などの交易で賑わい、また、荒川船運基地としても栄えた。
山崎屋の創業は明治8年というので、地域の物資の集散地として賑わっていた頃の創業で、秩父往還に沿った表側の建物は大正期の建築、奥の建物は昭和初期に建てられたものと聞いたが、更に奥の建物は戦後の建物と思われる。間口は比較的狭いが奥行きは大きく、一部中庭が設けられているが敷地一杯に建物が建っていた。
部屋に案内願ったのは、女将で5代目とのことで、通された部屋は表の街道に沿った大正期建築の棟であるが、街道の反対側の部屋だった。部屋は旅館の一般的な造りのようで特別な特徴は見いだせないが、床の間や窓の意匠に凝ったものもみられ、チョット高級な商人宿という感じだった。
黒光りする廊下、急勾配の階段、昔のままのガラス戸の廊下(縁側)など、伝統的な旅館建物を堪能できる建物と思った。
街道に沿った表側の一階左側が旅館の入口で、右側が飲食店としての入口、そして中央部は飲食店の客席である。2階のカーテンの掛かった左側の部屋にはベッドが設置され、窓はサッシュに改装された客室で、中央から右側は廊下越に和風の客室が並んでいる。サッシュ窓に改装されてないこの部屋には宿泊客は入れないと仰っていた。
旅館は5代目夫婦で営んで居られるようで、ご主人もお目に掛かったが、多分料理は飲食店の料理も兼ねてご主人が担当されているのだろうと思う。
(2018.6.8宿泊)
より
泊まった部屋

別の部屋

別の部屋

廊下

廊下

階段

階段

部屋の天井

廊下の天井

廊下の夕景

廊下から見た部屋
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