下諏訪町
鉄鉱泉本館
長野県下諏訪町3437
電話 0266-27-8063

鉄鉱泉本館の正面

鉄鉱泉本館の夕景

玄関入口

  下諏訪は御柱祭で有名な諏訪大社の門前町、中山道と甲州街道の合流点の宿場町として下諏訪宿は賑わっていました。中山道で唯一温泉の湧く宿場町として、多くの旅人を癒してきました。
その中の「つたや」という名の旅籠を、明治37年に譲り受けて「鉄鉱泉本館」が誕生しました。明治・大正・昭和・平成・令和の長きにわたり、旅人や諏訪の方々を受け入れて、今に続いている老舗旅館です。
玄関を入って黒くなった木造組の天井を見て嬉しくなった所に、案内された部屋が旧中山道を見下ろす見事な造りの部屋で、8畳・6畳・4畳からなっていた。建物は創業時に建てられたもののようで、もう110年も前の建物になるが、私好みの部屋で大満足の宿泊になった。なんでも宮大工が丁寧に建てた建物のようで、古き伝統が生かされた見事な部屋だった。
奥には鉄筋コンクリート造りの客室や大広間・食事室などがあったが、街道に面した古い建物に宿泊できて良かったと女将にいうと、女将も「よかった」と一言。今で何代目と女将に聞いても4代目か5代目かだがはっきりと判らないと仰った。
自慢の天然温泉は隣にある、鎌倉期からの名湯「旦過の湯」の源泉をかけ流ししているようで、お風呂は云うに及ばず、玄関前の造作にも源泉がかけ流されていた。女将に玄関前でも暑い温泉がかけ流しですねと云うと、温泉のかけ流しは良いが、下水道代が月に20万円も掛かるが諏訪湖が汚れないのならそれでよいと仰っていた。
鉄鉱泉本館の旧中山道を隔てた前には廃業された旅館が2軒、横の旅館には当日宿泊客が無いようで、温泉は良くても中々、それだけでは宿泊客が呼べないのは何処も同じと厳しい現実があった。
(2019.8.27宿泊)
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泊った部屋

泊った部屋から見た旧中山道

泊った部屋の欄間

玄関入口の天井

玄関入ったロビー

夜の玄関入口
 
階段

鉄鉱泉本館近くの光景

鉄鉱泉本館の入口

鉄鉱泉本館近くの夕景

玄関横の源泉の流れ

廊下の意匠(一枚の板に彫られていた)

客室の入口
 
入口を内側階段から見ると
 
3階への急階段(流石に上は客室でない)
 
古い鉄鉱泉本館の写真
 
泊った部屋に飾られていた大横綱双葉山定治の書

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