赤湯温泉
丹波館
山形県南陽市赤湯1014
 電話 0238-43-3000

丹波館の前景

丹波館の夕景

玄関入口

  赤湯温泉は山形県南陽市にあり、開湯は約900年前の源義家の弟、源義綱が発見したとされ、共同浴場は正和元年(1312)に弘法大師によって開かれたと伝わる。江戸時代は米沢藩の湯治場として栄え、藩主専用の御殿湯も設けられた。現在14軒の旅館があり4ヶ所の共同浴場があるという。
山形新幹線の赤湯駅で降りたが、バスが走っていない。歩けば約30分程度と思えるが、タクシーに乗って明治元年創業という丹波館に向かった。
玄関を入ると、陣笠と木の枝にいろんなものを吊り下げた飾りが目に入る。説明によると、山形の小正月の飾りで縁起が良いという云われで飾っているとのこと。案内されたのは玄関棟の木造2階建ての奥に建つ、鉄筋コンクリートの建物を通り越した木造建物の1階で(山の斜面のため玄関棟から見て2階)、頼んでいた通りの140年前の創業時の天井の高い部屋。10畳と奥に寝室の4畳、そしてトイレや洗面所が備わり、古さと現代設備が絶妙に調和した部屋だった。
部屋に案内される途中に通った廊下が素晴らしいものだった。木材(女将は桜と仰っていたが欅でないだろうか)を廊下の中心部に貼り、周りを小石であしらう廊下の素晴らしさは見事と思った。
泊った部屋の他の部屋も頼んで見せて頂いたが、どの部屋も古きを残して新しい設備にされているのには敬意を表さねばならないと思う。食事をしたところは大きな土蔵の中で、外から見た外観の様子と内部の梁や柱の様子など見事に調和していると思った。廊下に在った小さな洗面所も、水の流れる所の銅板を残して、水道の蛇口は最新のものを、更にその上の照明はビックリする程の意匠であった。でもこの洗面所どう見ても実用というより、古いものを残した装飾としての要素が大きいようだ。
明治元年の創業ということで、今は何代目かが簡単に判ると思ったが、前が3代でその後4代目という説明で、途中で経営者が変わったのは理解できるが、身内に変わったのか、全く他人に変わったのかまでは聞けなかった。
翌朝起きてみると雪が降っていた。ロビーから見た中庭に雪が降る光景、見事と思え暫し見入っていたが、直ぐに止んでしまった。これからは多くの降雪で悩まされる地域なんだと思いながら宿を後にした。
(2018.11.22宿泊)

泊った部屋

泊った部屋、奥に寝室が

泊った部屋

泊った部屋から見た外の景色

入口玄関を内側から見る

手前の土蔵の内部は食事場所

他に部屋

他の部屋

他の部屋

ロビーから見た翌朝の光景、雪が降っていた

食事場所の土蔵の内部

見事な意匠の廊下。床には木が貼られている

階段部分の意匠

廊下の意匠

一階廊下の貼られた木部

客室の天井

銅板を残した洗面台、今は殆ど使われなく飾り

左の洗面所の照明

階段

大広間

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