勝浦市
松の家旅館
千葉県勝浦市勝浦30
 電話 0470-73-0047

松の家旅館の前景

松の家旅館の夕景

松の家旅館の入口

 松の家旅館は房総半島の南東部、太平洋を臨む勝浦漁港に近い所にある、江戸末期創業の老舗旅館である。
この地域はもう江戸初期には勝浦は宿と浜に区分され、宿は勝浦村、浜は浜勝浦村のことであった。
江戸初期には既に漁業が発ており、それに伴い他国人の出入りが多く、町並が形成されていた所と、漁港周辺の漁業集落とに分かれていた。
勝浦の漁業はイワシ漁が中心で既に江戸初期から盛んに行われていたようで、今でも勝浦漁港は県下では銚子に次いで水揚量のある漁港であり、港周辺には水産加工業者や鮮魚商が多い。浜勝浦から勝浦にかけての町並には、古くからの伝統的な様式の家屋が多く見られる。活気ある漁港だから漁師町と思うが広い道路に面して建つ町並は、商業が発達していた在郷町のような感じの町並みで、そんな中に「松の家旅館」があった。
「松の家旅館」の創業は江戸末期と云うので、漁港・港町を背景とした在郷町として賑わっていた時の創業と思われる。
案内された部屋は、お願いしていた通りの前の道に面した8畳と6畳の続き部屋で、本館と云われる「登録有形文化財」に指定された建物の部屋だった。この本館は大正末期~昭和初めに建てられたとここと。
部屋の天井は相当高かったのは意外だった。
旅館の建物は大きく分けて、前の道に面して建つ本館とその左手奥に続く大広間などの部屋、そして本館から奥に続く廊下から一旦外に出て建つ別棟の客室から成る。
本館の部屋の造りはしっかしたもので、書院は無かったが立派な床の間が付き、道に面しては縁側が設えられていた。水廻りはそれなりに改装されていたのは当然と思う。
案内して頂いたのは8代目という女将で、部屋食の夕食を運んでもらったのはアルバイトという近くの大学に通う女子学生だった。この旅館は料理に力を入れている様で、宿泊価格の割に食事は良いように思った。そのためか旅館は人気があるようで、宿泊当日は満室と云っておられた。
別館は新しいと聞いたので、案内もお願いしなかったので内部な判らないまま帰ってしまったが、宿泊客の多くは別館での宿泊だった。
勝浦は朝市でも有名で、輪島の朝市・高山の朝市・唐津市呼子の朝市等と共に大いに賑わう朝市である。
松の家旅館のある一本北側の通りが朝市通りで、翌朝宿から駅に向かう途中に立ち寄り、眺めて歩いたが多くの店が出いて賑わっていた。
(2018.02.21宿泊)、

泊まった部屋(本館)

泊まった部屋(本館)

泊まった部屋(本館)

泊まった部屋(本館)

泊まった部屋から見た長谷寺参道の風景

泊まった隣の部屋(本館)

本館の階段

玄関入口を内側から見る

本館の構造材(見事な木材)

勝浦市内中お雛様で飾られ、松の家旅館でも入口に飾られていた。
江戸時代のものから昭和のものまでが展示されていた。

玄関入口天井の構造材

夕方の玄関入口

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