塩山温泉
廣友館
山梨県甲州市塩山上於曽1961
 電話 0553-33-3123

玄関入口と木造部分の外観

外観の夕景

入口部分

 甲州市の塩山温泉は約600年前、臨済宗大本山の向岳寺開祖 抜隊禅師が塩の山東山麓に発掘したと云われており、美人をつくる湯として広く知られている温泉。
廣友館は明治36年創業の塩山温泉で一番古い老舗旅館。妻入りの玄関棟やその左右に建つ本館は創業当時の建物で修復補修されながら今も現役で使われていて、本館の2階の前の道に面した部屋に泊めて頂いた。
他に鉄筋コンクリート造りの新館が玄関棟の左側に、玄関棟の奥の傾斜地を利用した別棟があり、更にその奥の山の傾斜地に鉄筋コンクリート造りの温泉がある風呂棟がある。依って温泉に入るためには5階まで階段を上がることになる。
温泉からの展望は甲州市街(塩山市街)がよく見え、温泉で温まった身体のほてりをさます間の夜の眺望は綺麗だった。
宿に早めに着いたが、出迎えてくれたのは、4代目という女将で、5階に有る温泉まで案内して頂いたので、この女将一日に何回5階まで上がり下がりしているのだろうと思うと大変な労力が要るなあと要らぬ心配する。
建物の構造を簡単に書いたが、下の方の写真をご覧ください。複雑な構造でとても文章で説明できるものでない。集中豪雨などでは雨もりで大変だろうと女将に云うと、吹降りの雨があると大変とのこと。
明治36年の創業には、ひおじいさんが、東京方面に繋がる笹子トンネル、静岡方面に繋がる御坂峠の工事関係者を泊めるのを目的にこの旅館を創業したようだと4代目の女将の話。
廣友館は今、料理担当のご主人と女将の二人で切り盛りされているようだった。娘さんの姿も見たが、手伝っては??
食事をしたのは玄関入口左側の中広間で、玄関棟に続いての木造2階建ての一階部分。床柱には紅葉の樹にツタが巻き付いた立派な床柱が使われていてビックるする。
風呂場に行くために階段を上っていると、左側に立派な庭園がある。この庭は何処から見えるのだろうと頭をかしげる。
玄関棟の上の大広間からか、食事した部屋の2階からなら見えるのでしょう。でないと庭園の手入れも無駄になるので。翌朝散歩していると、裏山の公園への遊歩道があり、そこからなら庭園が良くみられた。宿泊者のためより、遊歩道を歩く方のための庭園??とも思える庭園だった。
アナログ放送が無くなって久しいが、この宿ではブラウン管形式のアナログテレビだった。何処かでデジタル放送をアナログ変換して送られているのだろう。
(2016.06.13宿泊)

泊った部屋

食事に使われて居た部屋 床柱は紅葉にツタが巻き付いたもの

食事した部屋

夕方の木造部分の外観

5階の浴場から見た甲州市内

廊下

複雑な構造の建物 5階の浴場から見る 

山の斜面を利用した庭園

大広間

旅籠宿に泊る東日本に戻る