下田市 河内温泉 |
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金谷旅館 | ||
静岡県下田市河内114-2 電話 0558-22-0325 |
金谷旅館前景 |
夕景 |
玄関入口 |
伊豆の木製千人風呂として有名な金谷旅館は、下田市街から稲生沢川上流約3km程上流、下田に向かう旧街道筋に面して位置している、江戸末期の慶応3年(1867)創業の老舗旅館。 下田温泉群の一つ河内温泉の一軒宿で、蓮台寺温泉と隣り合わせである。 伊豆急行蓮台寺駅から歩くこと約3~4分、距離にして約300m程の至近距離。着いたのは午後2時過ぎだが快く受け入れて貰えた。案内されたのは頼んでいた通り、昭和初期建築の桜の間。正面玄関から真っすぐ一番奥のようで、千人風呂入口を通り抜けてその奥の建物の2階の部屋だった。 案内願ったのは、ご主人と問うと従業員と仰る受付に居られた若い男性。他の部屋も見せて欲しいと案内をお願いした。この金谷旅館の建物は昭和4年建築の玄関棟が一番古くて一番大きな建物で、その奥や左右・手前等に、旅館建物としては比較的小さな建物が幾つも建っていて廊下で繋がっている。一泊した程度では旅館の構造は理解できない複雑さである。泊った部屋の建築年代は判らないそうですが、玄関棟と同じ頃じゃないかとのことをだった。玄関棟を含めて昭和初期に建った建物の客室は比較的簡素な造りだったが、昭和31年に建てられた客室の意匠は豪華な造りになっていて、大変見栄えがした。 泊った部屋は8畳の間で、予想に反して床間が改装されて、トイレ・洗面所になり、エアコンでの暖房だったのには少し驚いた。近代的なウオッシュレットトイレに改装されている反面、連絡用の電話は黒いダイヤ式、部屋の鍵も南京錠で、ムカデ退治用の殺虫スプレーも置かれているという、何かアンバランスな部屋だったが、古い様式がそのまま残っていたので、まあ良いかという所。 部屋で休憩した後、有名な千人風呂に向かった。温泉と外気との温度差が大きいためか、湯気が多くてあまり良く見えない。入口近くでとうとうと流れ落ちる湯水、総檜造りの大きな浴槽、5m×15m程の大きさという。浴槽は深い部分が多く、約110cm程の深さである。背の低い子ども等は溺れてしまう深さだ。湯気が多くて回りが良く見えないのに、湯船内の自分の足元がハッキリ見えるのにはチョットびっくり。この巨大な浴槽も入口近くは温度が高く、露天風呂に近づく奥になるほど温度が低く、自分の好みの温度の所でのんびり腰かけての入浴は最高の至福の時間だった。 でも、余りにも湯気が多く写真が撮れない。当然人が入っている時は撮れないし。夕方・夜間・朝方など、色々と撮影するのを試みたが、どの時間でもダメだった。外が明るい時には窓から光が入り、蒸気が多くても少しは見えるのだが、夜間は小さな照明のみで、前が殆ど見えないない。 この千人風呂は男女混浴になっているので、夜間の照明を少なくして、女性が入りやすくしているのかも知れない。 それに引き換え金谷旅館で一番古い貸切風呂は宿泊者しか入浴できないが、湯気が全く発生してなく、10人程が同時に入浴できそうな三つに区切られた大きな浴槽だった。一人で大きな貸切風呂に入ってみたが、一人では何だか落ち着かなくて、直ぐに上がってしまい、再度千人風呂に直行した。 食事は部屋食で、従業員と仰る女性が二人掛かりで、急な階段を登って運んで来られた。何時ものことで、精進して造って居られる料理も、何だか判らない私には評することも出来ない情けなさを今回も思い知る。 今度の金谷旅館の宿泊で残念だったのは、女将やご主人と会えなかったこと。会っていても気付かなかったのかも知れないが。特に女将との話に宿泊目的の大きなウエイトを置いているのだが、その目的が果たせなかったのは心残りである。従業員から聞いたことだが、金谷旅館の創業から今で5代目で、初めからなら19代目とのことだった。 玄関入口近くにドーム型の建造物がある。ご主人の趣味の天体観測用のドームだそうで、女将の趣味のダンスのために、別館にダンスホールも設備されているとのことだった。 (2019.1.16宿泊) |
泊った部屋(昭和初期の建物) |
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泊った部屋(昭和初期の建物) |
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別の部屋(昭和4年建造) |
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別の部屋(昭和4年建造) |
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休憩所(昭和4年築の建物) |
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入口を内側から見る |
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玄関から続く廊下 |
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男性用の千人風呂入口付近 |
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階段 |
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男性用千人風呂(昼間) |
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男性用千人風呂(夜間)前が殆ど見えないままの入浴で、他の浴客とぶつかりそうになる。 |
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別の部屋(昭和31年築の建物) |
別の部屋(昭和31年築の建物) |
別の部屋(昭和31年築の建物) |
泊った部屋から見た玄関棟の裏側 |
渡り廊下 |
階段 |
螺旋階段 |
階段 |
千人風呂入口近くにあった木の扉 |
貸し切り風呂 |
泊った部屋の鍵 |
夕方の玄関風景 |
正面入り口 |
泊った部屋の電話 黒いダイヤル式だった |
何時行っても千人風呂は湯気の中 |
千人風呂の入口とその天井 |
泊った部屋の障子 |
玄関前にはこのような飾りが、中には小鳥が!! |